福澤諭吉のルーツが信州にあると聞いて、そうだという人はほとんどいません。しかし、そうなのです。東京元麻布にある麻布山善福寺に諭吉の墓があります。その横の記念碑に「福澤氏の先祖は信州福澤の人なり」と、諭吉自ら書いた文が刻まれています。信州福澤とはどこか。今回、諭吉のルーツを草田敏彦アナウンサーが探ります。
諭吉の墓所、善福寺で墓参りをしたあと、慶應義塾大学へ向かいます。大学には福澤研究センターがあり、西澤直子教授から信州福澤の候補地の11か所を教えてもらいます。中でも有力な場所が2つ。坂城町網掛福澤は戦国武将・村上義清の領地。その家臣の福澤薩摩守が諭吉の祖先の可能性があるそうです。村上山満泉寺に、そのことが描かれた屏風絵が残っています。さらにもう一つの場所、茅野市豊平福澤を訪ねると、諭吉のルーツ研究の第一人者、静岡県立大学の平山洋助教が待っていました。平山先生は、福沢村はこの場所ひとつだけで残りは地域名でしかないと指摘します。さらに、祖先を探るキーワードは「大坂夏の陣」だと言います。
果たして、福澤諭吉のルーツになる場所はどこなのでしょうか。また、福澤諭吉の末裔を訪ね、諭吉の人物像にも迫ります。